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M81(NGC3031)  おおぐま座 銀河
赤経09h55.8m 赤緯+69゜04′ 光度7.9等 視直径16′×10′ 距離1790万光年


 おおぐま座の頭部、北斗七星を形つくる、おおぐま座α(アルファ)星とγ(ガンマ)星を結んで、 α星の方に同じ長さだけ延ばしたあたり、4等級の24番星の近くに位置する、Sab型の渦巻き銀河です。 0.6度ほどの間隔で M82 が位置し、同視野の中に見ることのできる銀河のペアのひとつです。

 双眼鏡では、M81がぼんやりとした恒星のように、M82 は、ごく小さな細長い光のしみのように見え、 この2つが「ハ」の字に並んでいるように見えるのが確認できます。 望遠鏡では、口径が大きくなるにつれ、M81の渦巻きの感じや、 爆発銀河といわれる M82 の様子を見ることができます。

 M81と M82 は、1774年12月にベルリンでJ.E.ボーデによって発見され、 M81は「中央部に濃密な核をもつ、やや円形の星雲状の斑点」と記録されており、 その後、1781年に「やや卵形で中心部ははっきりとしており、普通の1m望遠鏡でよく見える星雲」 として、メシエカタログに加えられました。

 M81は、1914年に、M.ウォルフによって初めて銀河の回転速度の測定が試みられた渦巻き銀河で、 この測定により、外縁部が約290km/秒で回転していることがつきとめられました。 その後、E.ホルムベルクの研究によって、全質量が太陽の、およそ2,500億倍で、 私たちの天の川銀河の質量よりもやや大きい銀河であることなどが分かりました。

 この銀河のみかけの長い方は、約36,000光年、実光度は太陽の約200億倍、 質量は、1立方パーセクあたり太陽の約10分の1の質量を含んでいると考えられています。 これは、M31のような巨大渦巻き銀河の密度の約2倍という数字で、 このM81がどれほど濃密な銀河であるかを示しています。

 また、上の写真で、十字線の出ている明るい星(M81の左下)の右側に、 星同士がくっついているように見えている星は、「Σ1386とΣ1387」と名付けられた二重星です。
 アドミラル・スミスによって、2個の二重星が視野内に見えることが確認され、 「Σ(シグマ)1386」と「Σ1387」と名付けられました。 T.W.ウェッヴは、「鮮やかな核をもち、小さな星々と綺麗な群をつくっている。J.ハーシェルの言う、 長さ15′ほどの光斑は、南東に2個の小さいペアとして見える」として書き記しています。


+- Photographer Yuuji Kitahara -+




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