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ギリシア神話 / この星座の固有名のある星について


かに座

【学名】 Cancer 【略符】 Cnc
【英名】 the Crab
【日本名】 かに(蟹)
【面積】 505.87平方度
【20時子午線通過】 3月26日

 かに座は春先に双子座と獅子座にはさまれた位置に見られる黄道12星座の一つです。 黄道12星座の中ではもっとも暗い星座といわれていますが、 バビロニア王国時代のタブレットなどに、すでに蟹の形で描かれ、 古代ギリシアの詩人アトラスの天文詩「ファイノメナ」にも蟹座の名前があることなどから、 少なくともおよそ5千年の昔から人々に親しまれてきた星座と考えられます。

 中国の二十八宿では、かに座を「鬼宿(きしゅく)」と呼びます。 鬼とは魂のことでプレセペ星団が青白くぼうっと光っているのをみてそう呼ばれたものです。
 インドでは、釈迦が生れた日に月がこの星宿に位置していたことから、とてもめでたい星宿とされて、 プレセペ星団も釈迦の胸にある卍(まんじ)に似ているとして崇めたと伝えられています。

 3月の下旬頃、宵の空のほぼ真上あたりを見上げると4個の小さな星に囲まれて、 肉眼でもぼんやりとした青白いしみのような光を見つけることができます。  これが蟹の甲羅部分にある散開星団M44プレセペ星団です。 この星団は、ビー・ハイブ(蜂の巣)とも呼ばれています。

 ビーハイブ(蜂の巣)とも呼ばれる散開星団で、銀河星団中では600光年と最も近くて大きく明るい星団の一つです。
 この散開星団は、古代から恒星ではなく、何か雲のような天体として知られていましたが、バイアーはこれにヌピルム(雲)と記し、 ギリシアの天文学者ヒパルコスはネフェリオン(小さい雲),アトラスは小さい霧、と呼んでいましたが、この雲のようなものに 初めて望遠鏡を向けたガリレオが恒星の集まりであることを発見しました。
 中国では、このプレセペ星団を「積尸気(死体を積み重ねたところから出る気)」という、気味の悪い名前で呼んでいました。
 ギリシアの哲学者プラトンたちの間では、人間の霊魂が天上からおりてきたり、または天上界へ去って行く出入り口だと信じられていました。




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